右派論客のボケツッコミで劇場は爆笑の渦に包まれた! 映画『主戦場』を観てきた
主戦場(2018年製作の映画)
SHUSENJO: The Main Battleground of The Comfort Women Issue
上映日:2019年04月20日 / 製作国:アメリカ日本韓国 / 上映時間:122分
ジャンル:ドキュメンタリー
はじめに
みなさん、宇宙からこんにちは。
4月20日から都内限定で公開された映画「主戦場」が今なにかと騒がしい。私がこの映画について知ったのは、私が勝手に師匠と慕っている映画評論家の町山智浩さんのTwitterを見てのことでした。
[https://www.youtube.com/watch?v=qWkqztlDTJw]
これを見て「ま~た町山さんが論理的思考が苦手なネトウヨ相手にバトってるな~」程度に読み流していましたが、公開から約2ヶ月経った6月10日にネットニュースを眺めているとデイリー新潮のこんな記事が目に留まりました。
「櫻井よしこさんら保守論客が「被害」 日系米国人のトンデモ慰安婦映画」
この記事を超簡潔に要約すると、主戦場に出演した保守論客は当時大学院生だった映画監督ミキ・デザキさんに一般公開の予定は聞かされていなかったにもかかわらず一般公開され名誉毀損を被ったとのことです。
この記事を読んでアタシはこう思ったのであります「コイツら、、、焦ってる!!w」。
しかも、公開後にテキサス親父がYoutubeにUPした反論動画で紹介されている契約書にはしっかりと、一般公開する可能性があると記載されているんですよwww
こいつらどこまで頭悪いんだ・・・・
おっと話しが逸れましたね、アタシは思いたったらすぐに行動に移す癖があり、即座に上映時間をチェーック!なんと青山にあるシアター・イメージフォーラムは月曜日はサービスデーのため、一般:1,800円のところ1,100円であるとのこと!!本日6月10日は♥ゲ・ツ・ヨ・オ・ビ♥。
自称節約家のアタシは豪雨の中ビニール傘をバサっと開きルンルンで映画館に向かったのであります。(帰宅途中にこの傘は暴風雨の攻撃に屈し、クルリンパからの支柱がボキでお逝きになられました・・・)
上映20分前に映画館に着き受け付けで座席を指定。
最前列を除き残り数席。
公開から1ヶ月以上経っており、また平日の昼間であるにもかかわらず劇場はほぼ満席。
この映画の注目度が伺えます。
なんとかチケットを購入し最後列で観賞してきましたので、この映画についてダラダラネタバレありで語らせていただきます!
映画『主戦場』の内容
映画『主戦場』は、当時大学院生だった日系アメリカ人のデザキ監督が、戦時中旧日本軍による慰安婦問題を「否定派」と「リベラル派」両方の主張を対比させ、政府保管の資料を含め様々な公的文書を分析しつつ検証するという内容です。
劇中に出てくる従軍慰安婦否定派代表は以下の8名!!
右派媒体でよく目にするメンバー勢揃い!
右派オールスターズと言っていいでしょう!
嫌韓本や産経、Will等の右派媒体愛読者にとってはアイドルとも言える面々ですよね!!
(てか、テキサス親父にマネージャーいたんかい!!それも日本人かい!!)
対する従軍慰安婦リベラル派の代表は以下の面々!
彼らの他にも韓国の大学教授や、慰安婦像設置で話題となったアメリカのグレンデール市長なども出演されますが日本でよく知られている方だけUPさせていただきました!
この映画は大学受験の参考書で例えると、慰安婦問題についての入門編から応用編までが1冊に詰め込まれているような映画なんですね~。
「これ一冊あれば十分」と帯に書かれているような濃密な1本です。
日韓で何故慰安婦問題がここまでこじれているのかを時系列で整理してくれているので今日までの流れがスーっと頭に入ってくるので非常に勉強にな・る・し、何よりこの映画めちゃくちゃ笑えるんですよ!!!
だってね、だってね、あ~んなに産経新聞やYoutubeで韓国と中国を叩きまくっている保守オールスターズの論理が破綻しまくってるんですよ ヒャヒャヒャ (*゚д゚*)ァハハ(←劇場の雰囲気)
それに加え衆院議員でもある人間が平気で、いやドヤ顔でヘイトスピーチしちゃうんです。
例えば、「日本だけが特別で日本人は昔から嘘はついちゃいけないと教育されているが、中国、韓国ではそんな概念すらない」(๑⁼̴̀д⁼̴́๑)ドヤッ‼とか、「中国や韓国には日本ほどの技術力がないから日本にイチャンモンつけてる」なんてお寒い陰謀論まで展開させちゃうんですけど、こういう差別発言の一つ一つにしっかりツッコミがはいるんです!
もう漫才見てるんじゃないかと思うレベルでツッコミのテンポがいいし、わざとボケてるんでしょ?って思えるレベルのボケを保守陣営がかましてくれるので場内爆笑ですよ。
仕舞いには保守論客同士でボケツッコミまでしてくれますヒャヒャヒャ (*゚д゚*)ァハハ
「新しい歴史教科書をつくる会」の藤岡さんが「国家はいかなる場合も謝罪してはいけない」とボケたかと思うとテキサス親父のマネージャー藤木さんが「我々日本人は謝ることを美徳とする民族ですよ、間違ったことをしたのであれば素直に謝りますよ」なーんてツッコミをいれてくれるんですヒャヒャヒャ (*゚д゚*)ァハハ
まだまだ、ボケツッコミは続きますよ~。でもこれから記載するボケはレベルが高すぎて誰もツッコめないでいましたね~。
例えば、テキサス親父は「アメリカにはこんなジョークがある。絶対にヤリたくないと思うブサいくな女とするときは、彼女の顔に紙袋を被せろってね!だから慰安婦像を見に言ったとき、私は紙袋を持って行った。それがふさわしいと思ってね。ブサイクのガラクタには紙袋がお似合いだ」などと笑いながら語り、実際にそうした写真が映し出されます。
それにはさすがに場内「シーーーーン」( ゚д゚ )ポカーン( ゚д゚ )ポカーン( ゚д゚ )ポカーン
また、テキサス親父のマネージャーである藤木俊一氏は、「フェミニズムを始めたのはブサイクな人たちなんですよ。ようするに誰にも相手されないような女性。心も汚い、見た目も汚い。こういう人たちなんですよ」と言い放つんです。
いや~さすがにこんなハイレベルなボケには観客もついていけず ・・・(;・∀・)ハッ?ってなってましたね~。
子を持つまともな親であれば、自分の子供が大人になったときに彼らと同じ言動をとらせようとは思わないはずなんですよね・・・でも自分達のことを愛国者って言ってるし~、そういう人達が日本を美しくする~なんて言ってるから・・・うーん、アタチがおかしいのかな~ヒャヒャヒャ (*゚д゚*)ァハハ(注:子供がいなければまともではないという意味ではございません)
ハイレベルなボケで観客を置いてけぼりにしてどこいくの?と我々観客を不安にさせるのですが、それは最後に盛大なオチを用意していたからだったんです!
ニクイねぇ三菱かんとくぅう~ヾ(☆´3`)ノ
映画終盤、これらの右派論者と安倍政権を繋ぐ右派のラスボスこと、オノヨーコのいとこ加瀬英明(日本会議代表委員、自称歴史学者) さんの~登場で~す(子役ナレーター風)
加瀬さんこんな大ボケかましてくれます!
ネタバレが嫌な人は見ないでよ!見ないでよ!警告したよ~!じゃぁいっくよ~
はい!
加瀬:「アメリカで(奴隷だった)黒人が人権を得たでしょ?あれは日本が米国に戦争で勝ったからなんですよ」
その瞬間劇場は・・・(゚∀゚). ∵ゞ(≧ε≦o)ぶ! アッヒャッヒャ!ヽ(゚∀゚)ノ ㌧㌦! ㌧㌦! (;゚;ж;゚; )ブッ 。゚(゚^∀^゚)゚。ギャーハッハッハッハッハッハハッハッハッハッハッハ !! o_ _)ノ彡☆ばんばん; ∵:.(:.´艸`:.).:∵ぶっ; キャ '`,、'`,、ヾ(´∀`*)ノ '`,、'`,、; ギャハハ(*≧д)ノシ彡
この方、嫌韓本や愛国心の重要性を説いた本を書かれているんですが、日本がアメリカに戦争で勝ったと思われてるんです(:.´艸`:.).:∵ぶっ
そんなことを言う人間が書いた本をよく数千円も出し、何時間もかけて真面目に読めますよね否定論者、否定論者支持者さん方は・・・あ、保守派の歴史学者は本読まないのか(:.´艸`:.).:∵ぶっ
映画「主戦場」の感想
いろいろ悪ふざけしすぎた感のレビューになってしまいましたが、最後だけ少し真面目に感想を述べさせてください。
映画終盤では慰安婦問題を教科書から消し去り、慰安婦問題を闇に葬ろうとしている安倍政権と、安倍内閣の8割以上の議員が入会している日本会議について切り込んでいきます。ここでは詳しくは述べません、それは皆様にぜひご自身の目で見ていただきたいからです。
本作でも紹介されている通り安倍政権が発足し、日本の報道の自由度ランキングが10位前後から77位までに落ち込んでいます。
劇中ではそれがどのような思想を持った政治家のどのような言動によりここまで報道の自由度が落ちぶれたのか詳しく映し出しています。
その「美しい国」において女性はどういう立場をとらされるのか。
国民に自由はあるのか。
欧米の先進国で担保されている人権はあるのか。
ぜひ『主戦場』を観賞し、この国の未来を考えてみてはいかがでしょうか。
高校生、大学生にこそ見ていただきたい1本です。
オススメです!
映画『主戦場』公開後の保守派の動き
同作はこうした“否定派”のトンデモ発言や、監督によって緻密に論点整理された構成が話題を呼び、国内外の多くのメディアに取り上げられた。4月20日の東京を皮切りに全国順次公開中で、まさに話題沸騰という状況なのだが、そこにいちゃもんをつけて上映を中止させようとしているのが、前述の“右派オールスターズ”なのである。
散々、カメラの前で持論をぶっておいて、いざ映画がヒットして自分たちに批判が集まったら上映中止を求めるとは、いったい連中はどういう了見をしているのか。
5月30日には“否定派”出演者の藤岡氏と藤木氏、元「在日特権を許さない市民の会」の山本優美子氏(現「なでしこアクション」代表)の3人が都内で記者会見を開いた。藤岡氏らは、ケント氏、櫻井よしこ氏、テキサス親父、加瀬英明氏を含む7名の連名で共同声明を発表した。「目的は保守系言論人の人格攻撃だ」「本質はグロテスクなプロパガンダ映画だ」「『歴史修正主義者』や『否定主義者』とレッテルを張られた」などとまくしたて、法的措置も検討中だとした。
ようは、「映画の製作過程や編集に問題があるから上映を中止にしろ」というのが連中の言い分らしい。だが、これは言いがかりとしか思えないものだ。
そもそも、“否定派”が『主戦場』のなかで話している内容は、特段目新しいものではなく、これまでも自ら雑誌等のメディアで公言してきたことだ。事実、5月30日の会見でも藤木氏が、質疑応答のなかで「フェミニズムは不細工が始めた」なる差別発言について「これは言い続けていることですので、まったく改めるつもりも必要もない」と断言している。
つまり、これ、監督の編集によって論旨を曲げられて伝えられているわけではない、ということではないか。
引用:映画『主戦場』に出演しながら上映中止要求の藤岡信勝、テキサス親父、櫻井よしこら右派論客に、デザキ監督が徹底反論!(Litera)
本作の監督ミキ・デザキ監督はYoutubeでも反論している。
非難の的となっている保守派の論客は即座に本作を「グロテスクなプロパガンダ映画だ」などと非難し、なるべく映画館で本人達の滑稽な様子、いや化けの皮を剥がされた有様を見られないようにしているが、だからこそ観客が直接観賞しどちらの言い分がまともに聞こえるのか再検証する必要があるだろう。
万が一、保守派論客側が「被害者であるのかもしれないのだからw」
ネトウヨ系に支持されているYoutubeチャンネルでも必死の工作が連日行われている。
何かと話題の本作、皆さんも是非劇場でご覧ください!!